耐久グラウト協会

趣旨
平成19年7月に設立された「耐久グラウト研究会」は、永年にわたる東洋大学米倉研究室での薬液注入の⾧期耐久性に関する多くのデータをまとめ、新たに得られた知見を関係各位に提供することを目的として活動して参りました。
令和5年より「耐久グラウト協会」と名称を変更し、耐久グラウト研究会設立後に蓄積された開発技術をまとめ、近年の薬液注入に対する時代の要請に応えるため、「環境×耐久×浸透」からなる統合技術としてのコンセプトのもとに統合地盤注入工法を提案します。
従来、薬液注入は注入材や工法として扱われてきましたが、耐久地盤改良においては、都市掘削工事の安全性や環境性、そしていつ来るかわからない地震に対する耐久持続性が課題となっています。そのため、地盤の多様性に対して所定の耐久効果を得ることが求められることから、永年にわたる産学協同研究のもとに、耐久要素技術の研究開発が進められました。その成果として、多数の特許に加え、DX技術、リモート検査、多様な地盤における耐久データ、水質保全や低炭素技術などの環境保全技術、さらには強度予測法などが開発され、多くの学会論文やノウハウが蓄積されました。
これらの技術資料や学会論文を会員や企業主の求めに応じて提供する体制を整え、設立当時の目的と同じく、薬液注入の耐久性に関する新たな知見を関係各位に提供するものとし、今後も地盤そのものを素材とした持続可能な注入技術の開発を推進しています。

図_統合地盤注入工法(20250227)

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本協会の取り扱う技術は、⾧期耐久性を期待する地盤の補強や止水を目的とした改良工事に適用されます。
耐久グラウト注入工法に使用可能な注入材と施工方法としては、以下のものが挙げられます。
なお、工法によって施工可能な注入材の種類やゲルタイムが異なることや、注入浸透源の形状によって効果を発揮しやすい土層状態があります。
そのため、施工方法の選定にあたっては、改良目的や地盤条件、各工法の特徴
などを考慮して決定することが望ましいです。

注入材
シリカゾルグラウト

ハードライザー、ハードライザー・セブン、シリカライザー、クリーンロック、
ジオシリカ

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活性シリカコロイド系グラウト

パーマロックAT、パーマロックHi、
パーマロックASF、エコシリカ

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活性複合シリカ系グラウト

パーマロックASF-Ⅱシリーズ、
パーマロックASF-Ⅲシリーズ

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超微粒子複合シリカグラウト

ハイブリッドシリカ、ハイブリッドシリカGE

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注入工法
二重管複合注入工法

ユニパック工法、マルチライザー工法、マルチパッカ工法Ⅱtype
プロポーション注入工法

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二重管ダブルパッカ工法

ソレタンシュ工法、スリーブ注入工法、ダブルストレーナ工法

急速浸透注入工法

エキスパッカ工法、エキスパッカ-N工法、マルチストレーナ工法、マルチパッカ工法Ⅰtype、
超多点注入工法

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耐久グラウト注入工法  技術マニュアル

地盤注入開発機構の薬液注入開発グループは、1969年以来東洋大学米倉教授の指導のもとに、⾧期耐久性にすぐれた薬液注入
の開発を進めてまいりました。1981年以来、今日迄もこれらの開発グラウトに関して産学協同で⾧期耐久性の実証研究を継続
しています。その間、1995年阪神淡路大震災、2011年東日本大震災、1997年、1999年の大規模野外試験において、その研究
の正しさが実証されました。
耐久グラウト協会では、薬液注入の耐久性に関して40年以上にわたり蓄積されたデータを集約するとともに、新たな知見も加え、
「耐久グラウト注入工法技術マニュアル」を作成しました。
耐久の究極が恒久であることから、耐久グラウトと恒久グラウトは同一の延⾧線上に位置づけられます。
そのため、耐久グラウト協会が扱う技術には、恒久グラウト・本設注入協会の技術も含まれます。
ただし、恒久グラウト・本設注入協会のマニュアルはすでに発行されていることから、本マニュアル「耐久グラウト注入工法技術
マニュアル」では、恒久グラウト注入工法技術マニュアルで取り扱っていない技術や、恒久グラウト注入技術の中でも特に進展が
見られた技術を中心に取り上げています。

耐久グラウト注入工法  技術マニュアル画像

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